映画『メトロポリス』フリッツ・ラングによるSF映画の金字塔

映画情報


メトロポリス
(原題:Metropolis

メトロポリス ポスター.jpg
製作年:1927年(ドイツ) ジャンル:SF
上映時間:210分(プレミアム公開時)/114分(アメリカ初公開時)/104分(日本初公開時)


スタッフ


監督:フリッツ・ラング
製作:エリッヒ・ポマー
脚本:テア・フォン・ハルボウ、フリッツ・ラング
撮影:カール・フロイント、ギュンター・リター


出演者


アルフレート・アーベル、ブリギッテ・ヘルム、グスタフ・フルーレッヒ、フリッツ・ラスプ、ルドルフ・クライン=ロッゲ


【メトロポリス】解説/あらすじ


『ジーク・フリード』のフリッツ・ラング監督による資本主義と共産主義の対立を描いたSF映画の金字塔。100年後の未来のディストピアを描いたドイツ映画で、以降のSF作品に多大な影響を与えている。


2026年。科学の発展により高度な文明を築きあげ、栄華を極めていたように見えた未来都市メトロポリス。しかし、資本主義の知的指導者階級が華やかに地上で暮らしているのとは裏腹に、メトロポリスの地下では労働者階級の人々が過酷な労働を強いられていた。ある日、メトロポリスを支配する権力者の息子フレーダー(グスタフ・フレーリッヒ)は、労働者階級の娘マリア(ブリギッテ・ヘルム)と出逢ったことにより、地下の過酷な環境を知ることに。マリアは階級社会の実体を訴え、このことがきっかけとなってストライキの気運が生じる。危機感を抱いたフレーダーの父である権力者のジョー・フレーダーセン(アルフレート・アーベル)は、発明家のロトワング(ルドルフ・クライン=ロッゲ)を使いマリアを監禁し、マリアそっくりのアンドロイドを作って地下社会へ送り込み、事態を収めようとするのだったが、アンドロイドは狂い始め、労働者達を扇動し始めるのだった…。


【メトロポリス】映画感想/レビュー


このブログを定期的にあ見てくれている人がいましたら、最近更新が滞っていて申し訳ありません。できる限り更新しようとは思いますが、まだ暫く身の回りがバタバタすると思うので、頻度自体は減ると思われます。
そんな感じですが、フリッツ・ラング監督の映画史に残るサイレント・モノクロ時代のSF映画の金字塔『メトロポリス』ですね。


C-3POにも影響を与えているアンドロイド


ジョルジュ・メリエスの『月世界旅行(1902年)』で既にサイエンス・フィクション(SF)の部類の映画は製作されていましたが、その『月世界旅行』の方向性を飛躍的に高め、現在のSF映画にも多大な影響を及ぼしている映画が『メトロポリス』で、例えば映画に出てくる『映画史上最も美しいロボット』と称されるアンドロイド(人造人間)の姿は、ジョージ・ルーカスの『スター・ウォーズ』シリーズに出てくる人型ロボット、C-3POに影響を与えていたりします。(メトロポリスのアンドロイドの方が、より無機質な感じでそれが美しい)
映画に登場するマッドサイエンティストのロトワングは、スタンリー・キューブリックの『博士の異常な愛情』の、ストレンジラブ博士のモチーフになっていますね。


ドイツ表現主義的なディストピアを描くことによっての社会的メッセージ性


SF的な美術面はともかく、演出そのもの自体は、セルゲイ・M・エイゼンシュタインのモンタージュ理論が効果的に反映された『戦艦ポチョムキン』の製作から間がない頃に製作された映画だからなのか、極めて演劇的ですが、指し示されたメッセージ性は、資本主義と共産主義の対立を描いた社会的メッセージ色の濃い内容であり、大量のエキストラを使った労働者が綺麗に統制されてベルトコンベアーで流されているシーンなどは、悪夢に出てきそうであり、後にチャールズ・チャップリンの『モダン・タイムス』になども影響を与えています。


この用に世界の巨匠が様々な形でオマージュを示していることからもわかるとおり、メトロポリスという映画、そしてフリッツ・ラングという監督は、如何にリスペクトされ、後世の映画作家達がインスパイアされてきたかがよくわかる。『メトロポリス』なくして、後のSF映画はありえません。
そういう指針を指し示した意味で、新に偉大な芸術作品と言っても過言ではありません。(もちろんドイツの映像作家らしい表現主義の映画芸術としても素晴らしい)
また、美術や映画自体の様々な影響もさることながら、マリアとアンドロイドの二役を演じたブリギッテ・ヘルムの演技は、やはり映画の演出面上極めて演劇的ではあるが、素晴らし演技をしている。
何より美しい。全てのSFファンは必見の一本。


【メトロポリス】関連DVD,ブルーレイなど


メトロポリス 完全復元版  (Blu-ray Disc)
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