映画『ワールズ・エンド 酔っ払いが世界を救う!』スリー・フレーバー・コルネット三部作最終章

映画情報


ワールズ・エンド 酔っ払いが世界を救う!
(原題:The World's End

ワールドエンド 酔っ払いが世界を救う ポスター.jpg
製作年:2013年(イギリス) ジャンル:コメディ/SF/パニック
上映時間:109分


スタッフ


監督:エドガー・ライト
脚本:エドガー・ライト、サイモン・ペッグ
製作:ニラ・パーク、ティム・ビーヴァン、エリック・フェルナー
音楽:スティーヴン・プライス
撮影:ビル・ポープ
編集:ポール・マクリス


出演者


サイモン・ペッグ、ニック・フロスト、パディ・コンシダイン、マーティン・フリーマン、エディ・マーサン、ロザムンド・パイク、ピアース・ブロスナン、ビル・ナイ(声の出演)、and more…


【ワールズ・エンド 酔っ払いが世界を救う!】解説/あらすじ


エドガー・ライト監督の『ショーン・オブ・ザ・デッド』、『ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-』に続くスリー・フレーバー・コルネット三部作の三作目を飾る、イギリスのSF/コメディ映画。脚本はエドガー・ライトと主演のサイモン・ペッグが務める。出演はサイモン・ペッグとニック・フロストのゴールデンコンビに加え、『ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-』にも出演しているパディ・コンシダインやマーティン・フリーマンの他、『思秋期』のエディ・マーサン、『アウトロー』のロザムンド・パイク、『007』シリーズのジェームズ・ボンド役で知られるピアース・ブロスナンなど。


一晩に12軒の店で梯子酒をするという伝説を達成できなかった悪友たちが、ゲイリー・キング(サイモン・ペッグ)を筆頭に20年ぶりにイギリス郊外の町ニュートン・へイヴンに集結。伝説に再チャレンジすべく、12軒目のパブ‘ワールズ・エンド’を目指すのだったが、ゲイリーたちはどうも町の様子がおかしいことに気づく。次第に思いもよらぬ事態に巻き込まれていくのだった。


【ワールズ・エンド 酔っ払いが世界を救う!】映画感想/レビュー


エドガー・ライト監督、サイモン・ペッグ、ニック・フロストのトリオが放つ『ショーン・オブ・ザ・デッド』、『ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-』に続くスリー・フレーバー・コルネット三部作の最終章『ワールズ・エンド 酔っ払いが世界を救う!』。


日本の哀しい映画事情


Rotten Tomatoesでの評価は支持率89%と比較的高評価でありながら、日本での公開はイギリスでの公開から凡そ9ヶ月くらい後の公開になっています。
『ショーン・オブ・ザ・デッド』も『ホット・ファズ~』も非常に面白いコメディだし、日本でも遅れながらも人気を博していったにも関わらず、日本の配給会社はこういう映画を殆ど全く公開しようとしない無能っぷり。
比較的都会の方は、劇場公開されているだけまだまして、私の住まう愛媛とかいう四国の島国の辺境地扱いされてる田舎では、公開されていない傑作や良作も山ほどあります。
本当にふざけてると思いますね。リスク背負えないから日本の映画は成長しないどころか衰退の一途を辿るばかり。(邦画が全部クソだと言ってるわけではございません。)
こっちの映画館なんて、どんだけ海外での人気があろうがイイ映画であろうが、平日の真昼間とかに観に行ったら、シネコンですら貸切状態の時ありますからね。
ミニシアター系の映画を観に言った時なんかは、貸切なんて日常茶飯事。近いうちに映画館なくなるんじゃないかと密かに危惧するくらいガラガラである。(ミーハーばっかだからか、4DXとかで上映されてる映画は予約でいっぱいだったりする時もあるけど)


スリー・フレーバー・コルネット三部作最終章


スリー・フレーバー・コルネット三部作。英語で言ったらThree Flavours Cornetto trilogyですけれども、これはエドガー・ライト監督、サイモン・ペッグとニック・フロスト主演による一連のコメディ映画のことを言いますね。
コルネットというと、あっちでは有名なアイスクリームの名前です。
こっちでいうジャイアントコーンみたいなもんですかね。
このアイスクリームの3つの味と、エドガー・ライト、サイモン・ペッグ、ニック・フロストの3人のそれぞれの持ち味をなぞらえて、スリー・フレーバー・コルネット三部作と言います。


『ショーン・オブ・ザ・デッド』、『ホット・ファズ~』、『ワールズ・エンド~』も、同じ監督、同じ人が主演によるコメディ映画ですけど、ゾンビコメディ、ポリティカルコメディ、SFコメディと、それぞれ味が違います。
一貫して笑える(美味しい)というところは共通していますけど、笑いの要素や面白さも、それぞれ好みが別れるところでしょう。


『ワールズ・エンド 酔っ払いが世界を救う!』のバカバカしさ


サイモン・ペッグ扮するゲイリー・キングが、学生の時に達成できなかった12軒のパブで梯子酒をかますという伝説を20年ぶりに達成すべく、ニック・フロスト扮するアンディなどに呼びかけ5人の悪友達が集結。
イイ大人達が伝説に再チャレンジしてドンチャン騒ぎするだけの映画かと思いきや、それが全然違います。
12杯のビール飲むくらい余裕やんけ!って思うかもしれませんが、イギリスのビールはこっちのジョッキよりサイズが大きいらしく、日本と違ってキンキンに冷えているわけでもなく常温らしいので、このチャレンジ自体がまぁまぁ無謀らしい。(だから伝説なんだろうけれど)
そこに加えて、何故かSFパニックの要素が出てきます。


3軒目だか4軒目だかのバーで、ゲイリーがトイレに行って、一人の若者に、“あんたも一緒に伝説にチャレンジしねぇか?”みたいに声をかけるんですけど、若者これを一切シカト。
これに腹を立てたゲイリーは、若者に絡んでいって、若者の‘止めておいた方が身のためだ’みたいな言葉もおかまいなく喧嘩になっちゃう。
で、喧嘩の挙句若者はトイレに頭をぶつけるんだけれど、するとその頭が軽く飛んでですね、切断部分から何やら青い液体が流れ出てくるんです。
当然‘なんじゃこりゃ!’ってなるわけです。


観ている私も、なんじゃこりゃ!ってなりましたね。バカバカしくて。ふざけてんのかな?と。
まぁふざけてんのはわかってるんですけどね。


奴らはロボットだった


なんだかヤベーって雰囲気になりながらも、次の店に行ったりしながら、相変わらずチャレンジを続けようとしますが、そこでも何かがおかしい。
結局町の人間殆ど、トイレの若者みたいになってるじゃねーか!ってことになってきます。
町の人たちは、何者かによって操られるロボットだって話になってきますね。
ロボットたちは、ジョン・カーペンターの『遊星からの物体X』のパッケージさながら、目やら口から何やら青い光を放ちだす始末。
ロボットって奴隷という意味らしいですけど、そのロボットたちが迫り来る様子はまるでゾンビのようですが、どうやらこれはホラーではなくSFという設定らしい。
この何者かによって操られているロボット達から世界を救うべくどうすんのか?ってなってゲイリーが下した決断が、梯子酒を最後までやり遂げるべく最後のパブ‘ワールズ・エンド’を目指すというもの。なんでそうなる!?って話である。


ワールズ・エンドに辿りついた先にある思わぬカタルシス


なんたかんた五銃士が四銃士になり、四銃士が三銃士になって、最後の一杯が待っている‘ワールズ・エンド’に辿り着くも、その一杯を飲もうとするゲイリーを必死で止めようとするアンディ。
ここまで来たんだから、そんくらい飲ませろや!とか思っていたら、‘ワールズ・エンド’のバーカウンターが地下らしきとこに降りていきます。
そこは審問にかけられる裁判所さながらの場所。裁こうとしているのはロボットを操る宇宙人が司っているらしいネットワークの大本。
地球人は銀河系にとって害悪だから、銀河系のために地球を乗っ取る云々という話が出てきますが、ゲイリーはですね、“うっせー!”ってなりますね。ルフィかな?みたいな。
銀河系云々知ったこっちゅねー!自由にやりたいことやって何が悪いんじゃ!みたいな。
結局宇宙人らしい奴らは諦めるわけですけど、この最後の場所で泣いたのは私だけなのだろうか?


映画の冒頭で、ゲイリーが過去を回想してグループセラピーのようなことを行っているシーンで始まるのですが、最後で全部繋がります。
アンディが‘お前が本当のゲイリーであるかを証明するために腕を見せろ’というのも、最後の一杯を飲もうとするゲイリーを止めようとすることも、そもそも40近くにもなってこんな無謀な挑戦をしようとしたゲイリーの真意もはっきりします。


バカでどうしようもない駄目人間のゲイリー。
彼は、酒の飲みすぎだか、薬のやりすぎだか、兎に角何かが理由で身体をぶっ壊して、患者として病院に入院してたんですね。
病院での人に管理される生活に嫌気がさしたのか、自分の死期を悟ってしまったのか、兎に角、もう好きなように自由に生きちゃる!ってことで、昔の仲間を集めて、達成できなかった伝説にチャレンジしていました。
ゲイリーの腕についている患者であることを証明する印が出てきたところで、私はもう駄目になっちゃいました。
現状、個人的に思うところがいっぱいあるってのが一番大きいんですけどね。
そんな状態だから、好きなことを好きなようにやりたいって気持ちも激しくわかる。
同時に、それに気づいてしまったが故に、親友だからこそ止めようとする気持ちもやはり激しくわかる。


3バカトリオが放つひたすら笑えるコメディ映画とわかって観ていて、何故にこんなにもカタルシスが押し寄せてくるのか…。
笑えて泣ける、素敵な映画であるはずなんだけれど、今の私にとっては重たい。バカな映画なのに。


【ワールズ・エンド 酔っ払いが世界を救う!】関連DVD,ブルーレイ


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