映画『エスター』どんでん返し的な衝撃の事実はないサイコ・スリラー

映画情報


エスター
(原題:Orphan

エスター ポスター.jpg
製作:2009年(アメリカ) ジャンル:ホラー/ミステリー/サスペンス 上映時間:123分
監督:ジャウム・コレット=セラ 脚本:デヴィッド・レスリー・ジョンソン
出演者:ヴェラ・ファーミガ、ピーター・サースガード、イザベル・ファーマン、and more…


【エスター】解説/あらすじ


円満に暮らす四人家族が、孤児院から一人の女の子を招き入れたことから起きる恐怖を描いたサイコ・スリラー。監督は『蝋人形の館』のジャウム・コレット=セラ。出演は『縞模様のパジャマの少年』のヴェラ・ファーミガ、『フライト・プラン』のピーター・サースガード、そして衝撃の演技を魅せるイザベル・ファーマンなど。


3人目の子供を授かりながらも流産してしまった過去に苦しんでいたケイト・コールマン(ヴェラ・ファーミガ)と夫のジョン(ピーター・サースガード)は、亀裂の入った夫婦仲を改善させ、苦しみを癒すべく、孤児院からエスター(イザベル・ファーマン)という9歳の女の子を養子として引き取ることにするのだったが…


【エスター】映画感想/レビュー


古くはビリー・ワイルダー監督の『情婦』、それから『スティング』『シックス・センス』『ユージュアル・サスペクツ』『SAW』等々、衝撃の大どんでん返しの映画が多数存在し、今も色んなどんでん返し系の映画が製作され続けています。『エスター』も、そんなどんでん返し系という謳い文句の一本。
しかし、全くどんでん返しでもなければ衝撃のラストでもありません。謳い文句に釣られて観ると、どこがどんでん返しなのか謎に思います。


大人びた発言をし、首と手首にリボンを巻き、何故か9歳で手話をマスターしていたり、歯医者を極端に嫌がったり、ピアノを弾くケイトも真っ青なピアノ技術を身につけていたり等々、劇中に張り巡らされた伏線から、エスターの正体が容易に察せられるため、そのエスターの正体に衝撃を覚えるべきなのに、何も驚くことができません。
何故なのか?というミステリー要素は凄く希薄で、推理も謎解きもあったもんじゃない。最初から少女に何かしらの秘密があるサイコ・サスペンスやオカルトホラーという目で観るしかなく、どんでん返しを期待して観るとがっかり感が残ります。


エスターを演じるイザベル・ファーマンの演技は、当時まだ子供でありながら驚愕の演技力で恐ろしいものがありますが、ホラーとして観てもそこまで怖いという感じはしないし、ケイトや子供達がエスターに精神的に追い詰められていく描写を観ても、つっこみどころが満載。何故に夫のジョンは、ケイトの話を全くと言っていいほどに聞き入れないのか?この夫の態度は、妻や実の子から目を逸らすだけじゃなく、養子として迎え入れたエスターからも目を逸らしているように思う。


秘密に気づいてもらうことも出来ず、本当の意味で愛してもらえることもなく、変わった子として見られ、結局人間の勝手な事情の犠牲になった可哀想なお話に思えます。
見所はイザベル・ファーマンの怪演につきるのではないではないでしょうか。

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Tracked: 2015-07-01 01:13